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【2008環境】2008~2009にかけてのシノビドルゲの変遷


31弾発売直後あたりからトップメタに食い込んだシノビドルゲ。
2008後半~2009年にかけてのレギュレーションは、ソウルアドバンテージやミストリエス、宝剣の制限や大地の禁止、31弾の発売という変化があるが、上位デッキの中でこの変化の影響を最も受けるのがシノビドルゲかもしれない。大きく分けると31弾発売前、発売直後、殿堂改訂という3種類の環境が存在するが、西南の解禁、ソウルアドバンテージの制限と大地の禁止という影響がある。
ベースとなる形は変わらないが、レギュレーションの変化によってどのように細部が変わっていくのか、共通する動きと合わせて書いていく。

 

 
■共通のコンセプト
シノビドルゲの強みは「4マナ帯の強い動き」「ドルゲーザを出した後の展開力」「守りの硬さ」である。
・4マナ帯の強い動き
この環境の4マナカードといえばジェニーパクリオがまず浮かぶが、それに加えてスペースクロウラー、土隠、(可能であれば)西南といった潤滑油のようなカードが複数存在する。これを意識して、2マナのブーストを多めに積んで、可能な限り3ターン目にこれらのカードのどれかをプレイするというのが基本的な立ち上がりである。

ドルゲーザを出した後の展開力
平均的に3,4枚くらいは引けるので、ロストソウルでも食らわない限りは、ジャイアントを並べて展開しやすい。西南のコスト軽減と土隠の味方サーチが、このドローからの展開というコンセプトにも噛み合っている。

・守りの硬さ
守りの硬さはニンジャストライクの強力さ故であり、それまでの主な防御手段であったSトリガーとの本質的な違いによるものである。Sトリガーはシールド操作をしない限りはゲーム開始時にセットされた5枚の中に何枚入っているか次第で防御力が変動し、基本的にプレイングによって防御力を向上させることは難しい。多めに積んでおいて、1,2枚くらいシールドに入っていることを願うくらいしかできない。一方ニンジャストライクは、手札にあれば発動できるため、引いたタイミングから握っておく、多めにドローを積む、サーチするなど、プレイングである程度発動率を高めることができる。ハンデスに弱いものの、Sトリガーよりも狙って発動させやすい。
シノビドルゲというコンセプトは、ドルゲーザで得た大量の手札を、クリーチャーの展開という攻撃的な使い方だけでなく、ニンジャストライクという防御的な使い方もできるというのがベースにある。
なお、中盤から終盤を重視したクリーチャー軸のコントロールデッキは速攻の餌食となることが多いが、シノビドルゲは2マナブーストさえできれば次のターンに土隠かスペースクロウラーを出してある程度抵抗できる。特に土隠はハヤブサやジャニットを狙ってサーチできるので数ターン生き延びやすく、その間にもブーストを続けて7マナ貯めることができればハンゾウまで出せるため、逃げ切れることが多い。さすがに先攻ブレイズクローでスタートされると苦しいが、それでも順調にブーストできれば悪くない確率で勝てる。ガンメタせずとも速攻にある程度の勝率を確保できるデッキであると言えるだろう。

 

■共通する動き
基本的にはドルゲーザを立ててから試合が始まるという感じなので、5ターン目までに1体目のドルゲーザを立てることを目指す。2ターン目にブーストし、3ターン目に西南を出せれば最速で4ターン目にドルゲーザを出せる。3ターン目に土隠やスペースクロウラーを出した場合は、ドローのおかげで4ターン目にも同じように土隠やスペースクロウラーを出しやすく、5ターン目にシンパシーが間に合う。このような理想的な展開ができなくても、3ターン目にジェニーくらいは出せることが多いので、相手のテンポも落として双方緩やかな立ち上がりに持ち込みやすい。あるいは、2,3ターン目にともにブーストすることで、4ターン目にソウルアドバンテージを撃つことも可能。
あとは基本的に引いたカードをどんどん叩きつけるだけなので分かりやすい。7マナまで貯まればハンゾウを出せるので、より防御力が増す。相手のギャラクシーが面倒なので、ドルゲーザはどんどん殴りに行って盾を減らしに行きたい。相手のソウルアドバンテージも食らうと苦しい(特にドルゲーザ召喚前)ので、西南や土隠、ジェニーも出してすぐ殴りに行ってよいだろう。

 

■2008年全国大会準拠
4 x 剛撃戦攻ドルゲーザ
1 x 英知と追撃の宝剣
2 x 斬隠テンサイ・ジャニット
3 x スペース・クロウラー
2 x 斬隠蒼頭龍バイケン
1 x サイバー・ブレイン
4 x 解体人形ジェニー
3 x 威牙の幻ハンゾウ
2 x デーモン・ハンド
3 x ソウル・アドバンテージ
4 x フェアリー・ライフ
3 x 鼓動する石版
4 x 土隠雲の超人
1 x 母なる大地
3 x 光牙忍ハヤブサマル
1 x スーパー・スパーク

西南がないので、最も弱いと思われるレギュレーション。代わりにソウルアドバンテージを多めに積んで、ドルゲーザ召喚までの強い行動を1つ増やした。4ターン目に撃てる確率を上げるように、2マナブーストは多めに7枚。
相手からもソウルアドバンテージが飛んで来やすいであろうと考え、バイケンを2枚積んだ。基本的には土隠でサーチできるので、バイケンはそこまで多く積む必要はない。

 

■31弾発売直後
4 x 剛撃戦攻ドルゲーザ
1 x 英知と追撃の宝剣
2 x 斬隠テンサイ・ジャニット
3 x スペース・クロウラー
1 x 斬隠蒼頭龍バイケン
1 x サイバー・ブレイン
2 x 解体人形ジェニー
3 x 威牙の幻ハンゾウ
2 x デーモン・ハンド
3 x ソウル・アドバンテージ
4 x フェアリー・ライフ
2 x 鼓動する石版
4 x 西南の超人
3 x 土隠雲の超人
1 x 母なる大地
3 x 光牙忍ハヤブサマル
1 x スーパー・スパーク

西南が解禁され、4ターンドルゲーザというパターンを得た。ソウルアドバンテージも大地も使えるので、シノビドルゲにとっては一番嬉しいレギュレーション。
ソウルアドバンテージを引き続き多めに積んでいるが、減らして代わりに2マナブーストや4マナカードを増量してもよい。

 

■殿堂入り改訂後
4 x 剛撃戦攻ドルゲーザ
1 x 英知と追撃の宝剣
3 x 斬隠テンサイ・ジャニット
3 x スペース・クロウラー
1 x 斬隠蒼頭龍バイケン
1 x サイバー・ブレイン
3 x 解体人形ジェニー
3 x 威牙の幻ハンゾウ
2 x デーモン・ハンド
1 x ソウル・アドバンテージ
4 x フェアリー・ライフ
2 x 鼓動する石版
4 x 西南の超人
4 x 土隠雲の超人
3 x 光牙忍ハヤブサマル
1 x スーパー・スパーク

ソウルアドバンテージと宝剣制限、大地が禁止。宝剣はもとよりそこまで多く積まないため影響は少ないが、ソウルアドバンテージを多く積んだタイプは変更を余儀なくされる。また、得意ではないギャラクシーが、ミストリエス制限で弱体化する。
代わりにロストソウルを入れてもよいが、2マナブースト×2で撃てないのは結構大きいので、穴を別のハンデスで埋めるよりは他のカードを増量した方がよいか。

 

■個別解説
・英知と追撃の宝剣
相手のクリーチャーとマナをそれぞれ1枚墓地、1枚手札に送る。
強力なカードではあるが、重いのと、墓地かバウンスの選択は相手ができることから、そこまで重視はしていない。制限になっていなくてもせいぜい1枚か2枚でよいだろう。

・斬隠テンサイ・ジャニット
4マナ溜まっていれば、相手の攻撃かブロック時に召喚できる(その場合ターン終了時にデッキボトムに戻る)。場に出たときコスト3以下のクリーチャーを一体バウンスする。
枚数が難しい。基本的にはハヤブサの方が対応範囲が広いのだが、速攻のキリンソーヤ相手などではジャニットの方が優れているので、ハンゾウ圏内までの時間稼ぎとして数枚刺しておく必要はあるだろう。

・斬隠蒼頭龍バイケン
相手ターンにハンデスされた場合、場に出してクリーチャーを1体バウンスしてよい。味方のニンジャストライク発動時に1枚ドローできる。
自身はニンジャストライク能力を持たないものの、味方のニンジャストライク時にドローできるため、絶え間なく防御し続けることができる。また、ハンデス対策としても優秀で、相手のソウルアドバンテージを意識する場合は多めに積んでおいてもいいだろう。土隠でサーチして相手のハンデスに備えることもできる。
7マナ溜まって手札にシノビが多く、相手の猛攻にニンジャストライクを連発する展開が想定される場合は、マッドネス能力でなく普通に召喚する選択肢を忘れないようにしたい。

・鼓動する石版
デッキトップから1マナブースト。それがクリーチャーだった場合味方のパワーを+2000する。
Sトリガーを評価して、第一のブースト手段はフェアリーライフ。5枚目6枚目のブーストは、似たような効果の石板とした。幻月やアシダケも2マナブーストだが、ドルゲーザを出すまでの手札消費を抑えたかったので、デッキからブーストできるカードを優先した。手札消費を犠牲にクリーチャーであることを取って双月などを優先する理由としては、序盤から殴ることで相手のソウルアドバンテージの威力を下げられるというものがある。(ただしローズキャッスル入りには無力なのでなんとも言えない。)
本当は7枚8枚と積みたいが、そこは好みの範囲での調整。

・土隠雲の超人
デッキからシノビを3枚選び相手に見せ、そのうち1枚を手札に加える。
土隠で土隠をサーチして盤面にジャイアントを並べる。攻められているシーンで盤面に合ったシノビを連れてくる。ハンデスが怖い場面でバイケンをサーチする。このように、状況に応じたサーチが可能な、デッキの屋台骨を支える一枚。速攻相手でも7マナ貯めるまでの時間稼ぎに役立つ。
ニンジャストライク後のカードはデッキボトムに行くが、サーチで持ってこないにしてもデッキをシャッフルすることでそれらを再度引きやすくできるのも地味ながら重要。

・スーパースパーク
Sトリガー。相手のクリーチャーを全てタップする。
ギャラクシーは苦手な相手なので、少しでも抵抗できるように刺した。バリアントスパークでもよいが、速攻相手に序盤にトリガーしたときのことを考えてスーパースパークとした。どちらでもよい気はする。
他のギャラクシーへの対抗手段としてはガジラビュートなどか。

 

 

魔天降臨とか入れてもよいが、有利な盤面をさらに有利にするカードにしか思えないので、あまり気が進まない。